山鷲

The Mountain Eagle/1926年/ゲインズボロー作品/白黒/無声/制作:マイケル・バルコン/脚本:エリオット・スタナード/撮影:バロン・ヴェンティミグリア/出演:ベルンハルト・ゲーッケ、ニタ・ナルディ

山鷲 – 解説

第1作にひきつづきドイツで作られたやはりメロドラマ。舞台がケンタッキーの山奥に設定され、サイレント期のアメリカの大女優ニタ・ナルディが主演をつとめているのは、制作者のマイケル・バルコンがアメリカ進出をねらったためである。アメリカでの公開題名は主要人物の綽名をとった“Fear o’ God”。ヒッチコックによれば「とてもひどい映画」ということになるが、プリントが現存しないため物語の詳細も不明だし、写真としてもフランソワ・トリュフォーによるインタヴューの本“Cinema selon Hitchcock”に掲載されている6コマがおそらく唯一のものである。

山鷲 – ストーリー

アルプス山間の一寒村に村人から「山鷲」と綽名されている青年がいた。彼の名はゴトフリードと言い正義を愛する豪快な気性を持ち村里から離れた山腹の侘びしい小屋に住んでいた。「山鷲」の存在を目の上の瘤として快く思わなかったのは村長のペーテルマンであった。彼は村一番の長者であり権勢家であったが生来貪欲な彼は不正な事も敢えて行ったことがあるからである。しかしペーテルマンも子の愛は持っていた。彼の息子のアマンヅスを立派な男とするため女教師ベアトリス・レーメルの許に遣した。彼はベアトリスが美人の評判が高いので息子ともしや間違いでもあってはと自ら彼女を訪れた。